この体験は30年以上前のこと、私が赤ちゃんであった頃の話だ。体験者は私の母である。母親に抱かれた赤子の私と、父親が運転する車で田舎道を通って、家路に向かっていたときの話である。 田舎道には街頭もなく、民家もほとんどなかった。車のヘッドライトのみが唯一の明かりであった。そんなところに母が見つけたのは、花束を持った5歳くらいの少女だった。もちろん父親も見た。街灯もなく、近くには民家はない。そんな道に、5歳の少女がいるだろうか?まして、夜である。 そのとき、少女の目が銀色に光ったと母はいう。少女は悲しそうにこちらを見ていたらしい。少女を通り越した後、バックミラーは怖くて見れなかったそうだ。交通事故で亡くなった少女であろうか?現在その道は街灯はあるものの、民家は近くにない。 |